美大予備校の浪人生あるある【東京藝大合格者の実話】 | DEKITA【できた】  

美大予備校の浪人生あるある【東京藝大合格者の実話】

芸術大学や美術大学は、好きな絵とか作品を作って気楽で楽しそうって思っていませんか?実は、入試の実技試験がとても難しいのです。基本的には美術予備校に通わないといけません。

美術予備校で、作品作りに励む日々の生活は、普通の勉強系の予備校とは全く別世界。その美術予備校での生活がどんなものかを、今回はご紹介します。後半の「美術予備校の浪人生あるある」ネタがメインの内容です。

今回は、三浪をして見事に「東京藝術大学のデザイン科」に合格した 林宋其( @woodwood_s)さん と 三品希海 ( @Mishina_non )さん に、美術予備校での生活について伺いました。

   もくじ

そもそも「東京藝術大学」って何?

「東京藝術大学」といえば、最も歴史のある、日本最高峰の芸術大学のことです。入学試験は実技試験を重視し、昔は「藝大に入るのは5浪、6浪は当たり前」とまでいわれていました。「倍率50倍」の時期もありましたが、今は倍率十数倍程度まで落ち着きました。とは言え、入学することが狭き門であることは、今でも変わりません。

そもそも「美術予備校」って何?

美術予備校は、美術大学の受験指導に特化した教育機関である。 日本の有名な美術大学は入試倍率が高く、受験には高度な実技能力が求められるため、予備校が日本の美術教育で果たした役割は非常に大きい。

引用: 美術予備校 | 現代美術用語辞典ver.2.0 – アートスケープ

芸大・美大の実技試験は、独学では難しいからね。私も、1浪をして東京の美術大学に入りました。(詳しくいうと美大でも芸大でもない大学だよ♪大学名、分かっちゃったかな?)

東京藝術大学 合格者の作品

実技試験では以下のようなハイクオリティーな作品を、6~7時間程度で完成させなくてはいけません。実技試験が、どれだけ難しいことがよく分かりますね!

林宋其( @woodwood_s)さんの作品

鉛筆デッサン

空間がしっかり表現されていて立体的。手のシワや、花びらなどの質感の表現もいい感じでリアルティがあります。まるで、カメラで撮影された白黒写真のような出来栄えの作品ですね。

色彩構成

立体構成

三品希海 ( @Mishina_non )さんの作品

鉛筆デッサン

色彩構成

夏らしい作品で、涼やかでありながら躍動感もあります。背景の黄色がきいていて、色鮮やか。氷から音が聴こえてきそうですね♪

立体構成

美大予備校の浪人生あるある

ではでは、そんなスゴイ作品を作らなければいけない、美術予備校での浪人生活について、「あるあるネタ」でご紹介します!

「浪人生活」編

今日何曜日だっけ?

あまりにも同じ生活が続くので、曜日はどころか、あるでき事が今年だったのか、去年だったのかすら分からなくなる。

美容院では「大学生」の設定

美容院で「今日は大学お休みですか〜?」と言われると困る。

浪人生で、しかも三浪っていう説明するとだいたい微妙な反応されてめんどくさいから、私は大学生という設定で通い続けていました!

お勉強でも「練り消し」を使う

普段の学科の勉強でも「練り消し」を使う人がいる。

「学生」じゃなくて「フリーター」?

選ぶ予備校によっては「学校法人」ではないので、「学生」でもない状態になります。「フリーター」だけど、学校のような所(美術予備校)に行く微妙な立場になる。

私が通っていた予備校は学校法人ではなかったので学生証や通学定期もありませんでした。その為アルバイトするときに「フリーター」と書きますが、浪人中で予備校に通っていると説明するのが面倒くさかったです 。

「美大予備校」編

奇抜な髪型の人がいる

浪人生の中に一人は変わった見た目格好の人がいる。長ロン毛だったり奇抜な髪の色だったり。

「練り消し」は心の安定剤

練りゴム練る癖がついて、やってないと落ち着かなくなる。そのせいで、指が荒れる 。

鼻をかむと黒い

木炭を使う科が近くにある時、鼻をかむと木炭を吸い込んで黒くなっている。

食べ物モチーフは人気

課題で描くモチーフが食料だった時は、沢山あったはずのモチーフが知らない間になくなる。

描くモチーフが食べ物だと、みんな隙を見計って多く持っていきます。

ちなみに「モチーフ」とは、描く対象物のことだよ♪

いい作品も微妙な作品も同じ空間

「 いい評価の作品を作った人」と「微妙な評価の作品を作った人」が、同時に同じ空間にいるので、めちゃくちゃ雰囲気が悪い時がある。

勉強のテストなら点数を隠せますが、絵や作品はみんなに見られるので恥ずかしいです。作品の出来が悪いと、穴にでも入りたい気分になります。

評価は上手い順だから…

予備校講師による予備校生の作品の講評は、いい作品順に講評します。 1作品ごとに評価が下るので、評価してる最中は空気が凍りついてしまう。

今年もまた会いましたね♪

大手予備校の公開コンクールで上位の人はだいたい顔を覚えます。浪人して次の年のコンクールにいたら、お互い浪人していて「あっ…」ってなります。

多浪するとクラスを仕切る

多浪していくと年々、どんどん人数も減るので、自然とクラスを仕切るようになる 。

浪人1年目は「一浪」、それ以降の二浪、三浪などは「多浪」「多浪生」といいます。

予備校のことは先生より詳しいよ

多浪して古株になると、予備校内や毎年行く研修旅行先のことについてなど、勤務してまだ2、3年の先生よりも詳しくなる。

友達が予備校の先生!?

すでに芸大・美大に通っている友達が、予備校の講師になることが増える。

「センター試験」編

その鉛筆の削り方は、もしや、お仲間?

センター試験の模試や本番で鉛筆の先をカッターで長く削って出してる人は仲間(美大受験生)だと思う。

鉛筆を細長く削った方が、鉛筆デッサンをするときに描きやすくなります。

友達が試験会場の試験官!?

芸大・美大の試験会場の試験官に、友達または後輩がいる 。

成人式はセンター試験前日だから

二浪すると成人式がセンター試験前日なので行けない。

「試験の点数」と「心の余裕」は反比例

センター試験も三浪にもなると四度目になります。点数は年々下がっていくのに謎の余裕が出てきます。

「人間関係」編

友達は就活中

三浪すると同学年の友達が就活中で、時の流れ(3年のブランク)を感じる。

夢に向かって勉強中!

中学の同窓会などで「今、何やってる?」みたいな発表会が始まった時に、「浪人」って答えると、微妙な空気流れる。

しかし、三浪もすると流す魔法の言葉を覚えます。「夢に向かって勉強中です!」

プライドは不思議と消え去る

三浪するとプライドとかなくなります。 二浪までは、浪人生のプライドみたいなのがありましたが、三浪からは現役生相手だろうと学べるものは全て学ぶスタンスになります。

年下との不思議な関係

浪人が進むと年下に教わることが増えるので、不思議な関係が生まれる。

「合格後の生活」編

合格した瞬間に「芸大生」扱いされる

合格した次の瞬間、周りから「芸大生」として扱われるようになりました。 

「美大受験生」から「芸大生」へ。周りの見る目が変わり、作品への目線も変わります。そこにプレッシャーを感じます。

休日の過ごし方が分からない

浪人期間が長い人ほど、受かってから休みの使い方が分からない。

「芸大」=「天才やヤバい人の集団」のイメージ

最近、漫画『ブルーピリオド』や『King Gnu』に出演している常田さんや井口さんのおかげで、「芸大」にスポットが当たることが増えたと感じます。

そのおかげ?で「芸大」=「天才やヤバい人の集団」というイメージがより浸透しているようで、、、嬉しくもあり苦しくもあります。

東京藝術大学に合格した2人について

林宋其( @woodwood_s )さん

3浪で東京芸大デザイン科に合格した林宋其(はやしそうき)です。 浪人期間中は比較的小さな予備校に通っていました。他人と比較する機会が少なかったため、自分が納得できる作品を作るよう、努力をしました。 今は大学の課題を進めるとともに、東大の友人が始めたプロジェクトに参加しています。 将来的にはプロダクトやビジュアルデザインだけでなく、日常を便利にする包括的なシステムの設計までを視野に入れたデザインをしたいです。

三品希海( @Mishina_non )さん

三年浪人して東京芸大に合格した「みしな」です。 浪人中は、全てを吸収し、実行しようとしてよく迷走するようなバカ真面目な生徒でした。 今はそれも必要なプロセスだったのかもと思います。 最近は大学の課題をコツコツ頑張ってます。 受験のためではない自分の作品の幅をこれからどんどん広げていけることがとても楽しみです。

まとめ

美術予備校での生活がどんなものか、お分かりいただけたでしょうか?大変なこともありますが、予備校で腕を磨いた経験は、底力がつくので、行って良かったと思う芸大生・美大生・作家さんが多いように感じます。

林宋其さん、三品希海さん、本当にありがとうございました。

※今回、ご紹介させていただいた作品は、すべて作家さんに許可をいただいてから掲載をしております。無断転用は禁止です。作品の画像データを使いたい場合などは、直接作家さんに許可を取ってください。よろしくお願いいたします。

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